日々パンフレットのデザインをやっていると、クライアントに今まで使っていたパンフレットを見せていただくことがあるのですが、やっぱりデザインの良し悪しってあるんです。10年前とかに作ったパンフレットやダサいパンフレットで営業をしていたりすると営業マンも気分が乗らなかったり、お客様の印象もぜんぜん違ってきたりするわけです。当たり前のことなのですけどそこになかなか気づかないというか、まあいいかというような惰性で経営をしていたりするとやっぱり売上が下がってくるわけです。
たとえば飲食店リニューアルオープンに関わるお仕事をするとよくわかります。お店が新しくなっただけでドーンとお客さんが来てくれたりします。今までのお客さんはもちろんですが、リニューアルでイメージチェンジしたり、ちゃんとブランディングを考えてデザインに力を入れたりすると、新たなお客さんも確実に獲得できます。高級志向のお店なのか庶民的なお店なのか、サラリーマン向けなのか家族向けなのか、そういったことをはっきりとデザインで表現することでターゲットにピンポイントで伝わり完璧にお客さんの心をわしづかみにできます。
デザインはメッセージです。言葉のメッセージも大切ですし、言葉をきちんとデザインで表現することが重要です。
BtoBの企業が営業に使うパンフレットは飲食店の外観や看板と同じです。たとえばお客さんが、たくさんある企業の中から何を基準に発注業者を決めるのかというと、その企業の色がはっきりと出ているかどうかが基準となります。いわゆる差別化です。とにかく他と同じことをしていては選んでもらえません。誰に向けた商品・サービスなのかをはっきりと分かるようにパンフレットで表現しなければいけません。もちろんホームページや広告類全てに於いてです。飲食店で例えると大衆居酒屋に行こうと思った場合、暖簾があって焼き鳥の煙が出てきそうな庶民的な店構えのお店を選ぶでしょうし、恋人とおしゃれなディナーを楽しみたい人は高級そうな門構えで横文字の店名のお店に行くでしょう。
同じように企業もちゃんとどんなお客さん向けの商品を取り扱っているのかをデザインで表現する必要があります。デザインは経営に直結しているんです。日本の中小企業ではデザインの地位がまだまだそこまでいっていないというか、デザイナーの地位がごく一部の有名デザイナー以外は低いのが現状です。
しかし、デザインは付加価値をつけるのに欠かせないものですし、ブランディングというものは経営には避けて通れないものです。
対外的に目につくもの、パンフレットはもちろんホームページ、名刺、ロゴマーク、チラシ、広告類など全てにおいてデザイン、そしてブランディングが必要なのです。
やっぱりデザインがダメだと売れないんですよね。